書籍・雑誌

タイムリープ  あしたはきのう (☆×5)

あー、大分久々になってしまいました。

と言う訳で、某先生の所で知った高畑京一郎のこの作品。

初版1995年か……。ぶっちゃけこの作家は「電撃大賞の審査員」としてしか

認識していなかったので、某先生に大感謝。SF好きとしてはたまりませんでした。

作品としては非常に地味で、ストーリーも時間空想としては今となってはオーソドックス。

しかしながら特筆すべきはその構成力。何度読み直しても矛盾点やひっかかることが

でてこない、それでいて良質のエンタメ作品に仕上がっているのは、なるほど高い評価を

得ているのも当然といえます。青春系SF好きの方は必読。

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レインツリーの国 文庫版 (☆×5)

「ごめんな、君が泣いてくれて気持ちええわ」

と、言うわけで有川浩のこの作品。いや、単行本も持ってるんですけどね。

「障害者の話」ではなく、「恋の話」です。ただヒロインが聴覚のハンデをもってるだけの。

等身大の女の子の物語。文庫になって、さらに手に取りやすくなっています。

是非未読の方は一読をお勧めします。また、あとがきや解説もなかなか秀逸。

立派で正しい人になれないのなら、間違って打ちのめされる自分でいるしかない。

少なくとも、何も感じなくなるよりは間違う度に打ちのめされる自分でいたい。

(あとがきより)

まあ、難しいこと抜きにしても良質の作品。ぜひ。

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円環少女⑩(☆×5.9)

「……そうよ。あたしを憎みなさい!もっとはげしく!あたしほど、しあわせな女はいないって思い知らせるくらい!!あたしを見て!もっとしっかりあたしを焼き付けて!!あたし!あたし!愛してるわ」

と、いうわけで、長谷敏司の最新刊。

今巻ではついに今まで語られなかったメイゼルの過去が語られます。

いやあ、濃い、濃い。中盤の盛り上がり方は異常です。

そして、それと対比させるように、あっさりと一線を越える○○○。

そして、最後に全部ひっくるめて持っていったハウゼン。本領発揮だなあ……

あと、浅利ケイツの萌えキャラっぷりは異常。

このシリーズ、未読の人は是非。

あと、ホセってなんぞ。

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栗本薫先生、死去。

ただ、ただ、残念。早すぎです。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

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バニラ A sweet partner (☆×5)

「……だからこそ、おれたちがいるんだ」

「振り払うことができないのなら、おれたちが振り払う。やり返すことができないのなら、おれたちがそいつをぶん殴る。泣き寝入りなどさせはしない。おまえたちが重い銃を持つことも、柔らかな手を拳に固めることも、誰かを傷つけた後の空しさを知ることも、そんなことは必要ない。それらは全部おれたちが受け持つ。

 誰にでもちゃんと生きる権利はあるんだ。だから、言ってくれ。辛いかもしれない、苦しいかもしれない。それでも言ってくれ。そのためのおれたちなんだ」

と、いうわけで、「ベン・トー」作者のアサウラの「バニラ」。作者買いで旧作2作とも読みましたが、なかなか当たりでした。ベン・トーとはまったく方向性は違いますが、隠れた名作。

ふとしたことから銃器を手に入れた、2人の女子高校生の物語なんですが、

甘さ加減がヤバイwww

子供であることの純粋さ、汚さ、残酷さ。そして青臭さが上手く表現されています。

そして、事件を追う2人の刑事がサブ主人公なんですが、

中年の青臭さがたまらんwww

設定等にやや無理がある点や、物語がややご都合主義的な点を差っぴいても、エンタメとして十分楽しめるものでした。興味のある方は是非一読を。

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狼と香辛料Ⅹ(★×5)

「そ、その逃げたぬしが、覚悟とは、笑わせる」

「私は人の世に溶け込むため、肉を食った。もう何百年も前のことだ」

「わっちゃあ幸せ者じゃな」

「世はこんなにもままならぬことにあふれておるのにな」

「俺たちの神様は、持てるものは分け与えよと仰せだ」

「それは、幸運も?」

「幸運も。当然、俺はきちんと実践しているつもりだ」

「……」

「その尻尾を、コルにも使わせてやっている」

というわけで支倉凍砂の最新巻。全巻で港町ケルーベで得た、狼の骨の情報。

それを追いかけて島国ウィンフィール王国にやってきたのだが……

というストーリーライン。物語の大筋としては、どちらかといえばロレンス達は脇役ではあるのですが、ホロとロレンスの関係や、その後についての伏線が散りばめられています。

もちろん、定評のある語り口は健在。今作単独でも十分楽しめるのはいうまでもなく。

逆に初めて「物語の終り」を示唆した巻でもあります。あと3、4冊ぐらいかな……

楽しみでもあり、寂しくもあります。

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こどものじかん⑥(☆×5.9)

というわけで私屋カヲルの最新刊。

「…子供は…

 大人に強制されなくても

 自分に求められているものを感じ取り

 応えようとしてしまう

 たとえ それが間違っていても…!!」

「実際に手を出さなければ罪では無いとでも?」

「罪?罪名は? 

愛していると思うことの何が罪だ

誰が 人の心を裁けるんですか?」

「……

罪じゃないと言うならば

オレが 同じことをりんちゃんにしてもいいんですね?」

青木対レイジの直接対決のあるこの巻。エロ描写もやや過激度が上がったこともあるが、読解が結構難しい。重すぎて。ゆえに-0.1P。正直私も100%読解できているか怪しい。ただし、相変わらずの神マンガなのは言うまでもない。

「隠していたことがなくなって

…あなたに赦されて

今はもうとても安らかだわ

ありがとう この学校に 私の所にきてくれて

先生はダメな先生じゃないよ」

未読の人は絶対に読め。漫画史に残すべき名作です。

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ベン・トー(☆×5)

というわけで、アサウラの「ベン・トー」。1、2巻一気読みしたので感想もまとめて。

『彼女』は一匹の狼にしてこの狩場の主。私立烏田高等学校二年、槍水仙。

またの名を-----<<氷結の魔女>>といった。

「弱きは叩くーーー」

「---豚はーーー」

「---潰す」

このラノからのミーハー読みだったが、これが実に良いエンターティメント。

「半額弁当」という題材一つで、シリーズ物を書き上げるこの技量はあなどれない。

語り口が軽妙で、これぞライトノベルといった印象。あと、コレ読むと、すっげえ腹減る。

サバ弁当の描写に1Pかける情熱、恐れ入った。

あと、作者は絶対セガガガガ。私と同世代のゲーマーは、2巻までは絶対読め。

今月3巻も出るようで、非常に楽しみ。

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境界線上のホライゾン1(上、下)(☆×6)

「俺がオマエらの不可能を受け止めてやる!だからオマエらは可能の力を持っていけ!」

「---Jug.!」

と、いう訳で川上稔の新シリーズ。この本のおかげで、棚卸前の100冊到達は無理でした。

だって、

   厚すぎwww

かつ

   熱すぎwww

あとがきより

「最終話のような一話目を加工と思った」

いや、ホント。のっけから濃かったです。

正直言って、トータルでいったら、人を選ぶはずの作品です。減点法でいったら、けっこうひどい点になってしまうような。しかし、加点法ならぶっちぎる。プラスマイナス相殺しても☆6をつけてしまう、そんな作品です。

お値段がラノベにあるまじく高いのが難点といえば難点ですが、普通の3倍の厚みが(比喩でなく)あるのでむしろお徳です。

ぜひご一読を。ではでは。

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リアル図書館戦争(26)堺市図書館危機(3)

きちんと根本をとらえ、反論してくれた方々がいた。

http://www.ktroad.ne.jp/~tera-t/net//akenminh/kou-2/sakai/081171.pdf

やや後半、イデオロギー的な感じはするが、何が問題点かははずしてない。ほぼ完璧な内容だと思う。こうした意見がきちんと出なければいけない。

願わくば、この主張の根幹の意味するものをきちんと考えてくれると尚ありがたい。児ポ法問題では(ひいてはポルノ関係全般で)反対の立場に立つことが多いから。

「表現の自由」の元となるのは、「思想の自由」。自分とは違う他者の意見、それを自分が同意できなくとも、「その意見がある」、ということを認めること。

しかし、今回一番へこんだのは、ネット上の便所の落書き。児ポ法での「2次」「3次」の対立同様、きちんと発言する人のなんと少ないことか。

今回の件、根本をわかってもらって、味方を増やすのが良いと思うのだが。「自分が好きなもの」だけ守れれば良いのではないんだけどな……

前のエントリでも書いたが、この問題はどちらかといえば「表現の自由」の問題より「図書館の自由」の問題に近い案件。それを理解して反論してくれた上記の団体に賞賛と感謝を述べたいと思います。

ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

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