狼と香辛料Ⅹ(★×5)
「そ、その逃げたぬしが、覚悟とは、笑わせる」
「私は人の世に溶け込むため、肉を食った。もう何百年も前のことだ」
「わっちゃあ幸せ者じゃな」
「世はこんなにもままならぬことにあふれておるのにな」
「俺たちの神様は、持てるものは分け与えよと仰せだ」
「それは、幸運も?」
「幸運も。当然、俺はきちんと実践しているつもりだ」
「……」
「その尻尾を、コルにも使わせてやっている」
というわけで支倉凍砂の最新巻。全巻で港町ケルーベで得た、狼の骨の情報。
それを追いかけて島国ウィンフィール王国にやってきたのだが……
というストーリーライン。物語の大筋としては、どちらかといえばロレンス達は脇役ではあるのですが、ホロとロレンスの関係や、その後についての伏線が散りばめられています。
もちろん、定評のある語り口は健在。今作単独でも十分楽しめるのはいうまでもなく。
逆に初めて「物語の終り」を示唆した巻でもあります。あと3、4冊ぐらいかな……
楽しみでもあり、寂しくもあります。
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